« 蓮根と豚バラの炒め物 | トップページ | ワープロ専用機の終焉 »

メールの信頼性

 民主党の永田議員が公開した「堀江から武部幹事長の次男に振り込んだ」というメールの信憑性について、ニュースやネットでいろいろと検証されている。自民党の平沢議員も同じメールを入手したらしく、黒く塗りつぶされていた部分もいくつか判明したようだ。
民主党が公開したメールの内容はこちら。
http://www.dpj.or.jp/faxnews/pdf/20060217234304.pdf

 まぁ、大方は偽者という印象が強くなっている。2ちゃんねるや個人のブログなどで指摘された点をいくつか挙げてみると、

  • 堀江氏の文体とは違う印象を受ける
    • 文中、宮内氏を呼び捨てだがメールでも「宮内さん」
    • シグネチャは「堀江」ではなく「Horie Takafumi」
    • 普段使うフッタは自著の宣伝
    • 普段、数字は半角で千の位にカンマを入れる
  • ヘッダ部分がおかしい
    • X-Sender、X-Malerが表示されているのに、他のヘッダ情報が少なすぎる
    • 全角文字が混ざっている?
    • Eudoraの最新バージョンでは、X-Senderを吐き出さない
      (平沢氏入手のメールヘッダでバージョン部分が黒塗りされていたのはこれを隠すため?)
    • ライブドアのメールシステムにはウィルスチェッカーが入っているので、“X-Virus-Status:”が入るはず?(ライブドアのメールサーバを使えば)
  • ・文字がおかしい
    • 「シークレット」の長音が「ー」ではなく「─」になっている
      (OCRで読み込んだ?)
  • ・そのほか
    • 送信者が分かっているのにX-SenderやFromが黒塗りされているのはなぜ?
      (永田議員は堀江氏が複数のメールアドレスを使い分けていると言っているが、堀江氏は著書の中でメールアドレスはひとつと明記している)
    • 「項目」じゃなくて「科目」か「細節」じゃないの?
    • 「選挙コンサルティング」なんて科目にしたらやばいだろ
    • 「@堀江」って意味ないじゃん
    • 情報提供者を守りたいと言っているが、堀江氏がメールを送ったとしたら相手はバレバレだし、第三者だったらそもそも違法ではないのか?

総合して考えると『初心者~中級者レベルの人間が、いかにもそれっぽく作りました』という感じになってしまうのだが。(つまり『怪文書』レベル?)テレビである人が「嘘っぽいから逆に本物かも」なんてコメントしてたが、そんなこといったら堂々巡りだよww
それにしても、まとめるだけで長くなってしまった。これらの疑惑を晴らすのは大変だと思うよ。

書こうと思っていたのは、メールの検証じゃなくて一般的なメールの信頼性だ。

例えば送信者。フィッシング詐欺メールの存在からも分かるように、通常のメールでは第三者が送信者になりすますことは簡単に出来てしまう。堀江氏以外の人間が、あたかも堀江氏が送ったかのようなメールを送ることだってできる。

すべてのヘッダ情報があれば、メールサーバの特定は可能である程度本人かどうかの判断材料にはなる。ただし、ログが残っていて追跡ができるかどうかはまた別問題(というか一般人には無理)だし、メールサーバが踏み台にされた可能性も捨てきれない。

さらに今回のように、メールを紙媒体に出力した時点で信頼性が大きく落ちる。いくらでも改変が可能だからね。手書きメモなら筆跡鑑定もできるだろうが。せめて生のデジタルデータだったら、ちょっとは違ったかもしれない。が、解像度が落ちるFAXでしかも一部黒塗りであれば、証拠としての価値はないに等しい。

では、信頼できるメールとはなんだろう。
現時点では電子署名しかないだろうな。Sender-IDといったメールの信頼性を高める仕組みも提唱されてはいるが一向に普及していないし。
PKIで暗号化してあるのも有効かも。
目の前で公開鍵でオリジナルデータを開いて見せればいい。

それにしても民主党は、メールのことが分かる人間はいなかったのか。ちょっと調べればメールの信頼性なんて簡単に判断できそうなものだが。まさにデジタル・ディバイド。

これを機に、世間一般がメールの信頼性ということに目を向けてくれるといいな。

« 蓮根と豚バラの炒め物 | トップページ | ワープロ専用機の終焉 »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

>電子署名

 今回の場合であれば、「信用する根拠」には一切なりません :-)
 なぜなら、「 Mail を送った端末」が特定できたとしても、「そのMailを誰が送信したか」まで特定する事は出来ないからです。
 まして「社用」として使っている端末であれば尚の事。秘書や部下などの「代理人」が端末を操作して、「本人」としての効力を持った Mail を送信する事だって有り得るのです。
 

今回は民主党、というか永田議員の壮絶な自爆ですな、どうみても。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/38977/8773964

この記事へのトラックバック一覧です: メールの信頼性:

« 蓮根と豚バラの炒め物 | トップページ | ワープロ専用機の終焉 »