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正しいデータから誤った結論を導く

 大学時代、理工系なのに余り実験をした記憶がない。4年の時のゼミも、工学系じゃなくて理論物理系だったからまったく実験とは縁がなかった。(論文は読まされたけど)たぶん、社会人になってから実験漬けの日々だったので印象が薄くなっているのかもしれない。
 環境を整え前提条件を決めて実験し、結果現れたデータを元に考察する、という手順になるわけだ。世論調査やアンケートも、実験と同じように前提条件を決めてデータを得、その結果から結論を導き出すことになる。
 でも、「まず結論ありき」の場合、導き出されたデータがその結論に近ければいいが、そうでないと悲惨なことになる。その悲惨な例。

靖国参拝、「戦犯外せば容認」3割 日中世論調査 (朝日新聞)

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 経済界や学界の有志でつくる「言論NPO」と北京大学などは2日、日中両国で行った共同世論調査の結果を発表した。中国側での調査では、日本の政治家による靖国神社参拝について、51%が「どんな条件でも反対」と強い拒否反応を示したものの、30%は「戦犯を外せば参拝してもよい」と答えた。

 中国側の調査は今春、北京、上海など5都市で実施し、1613人が回答。日本側では同時期に全国で行い、1千人から回答を得た。

 靖国参拝をめぐる質問では「戦犯」の区分に言及していない。靖国参拝に対する中国側の反発は根強いものの、A級戦犯の分祀(ぶんし)が実現すれば、一定の理解を得る可能性を示す結果と言えそうだ。

(後略)
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 中国人の51%がA級戦犯を分祀したとしても反対とデータは示しているのに、それを無理やり「一定の理解を得る可能性を示す結果と言えそうだ」と結論付けている。3割の人間しか言ってないし、「戦犯を外せば」となっているからA級を外してもB級、C級が残っているという「可能性を示している」と見るのが普通じゃないだろうか。
 つまり、朝日のこの記事は、「まず結論ありき」なのだ。だから、無理やりこじつけなきゃいけない。学生のレポートなら赤点だね。

 ちなみに、この記事のソースはこちら。
http://www.genron-npo.net/pdf/4_8-9-10.pdf
上記PDFファイルの「9.靖国神社参拝問題」がそれ。

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