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ゴールデン・エイジ(1)幻覚のラビリンス

ゴールデン・エイジ〈1〉幻覚のラビリンス 遥かなる未来、人類は事実上不死となり繁栄の絶頂≪黄金の普遍≫を謳歌していた。そして新たなる千年紀を迎えるための祝典のさなか、大規模プロジェクトに参加してきたエンジニアであり上流階級のひとりであるフェアトンは、延命処置を拒否する反不死純粋主義者の老人、不気味な海王星人などの遭遇を経て、自分の記憶に250年間の空白があることを知る。彼は自分の記憶を取り戻すべく行動を開始するのだが、そこには≪黄金の普遍≫そのものを揺るがしかねない大きな秘密があった。フェアトンの冒険を描く「ゴールデン・エイジ」三部作の第一弾。

 まさに魔法のようなテクノロジーが進化した未来。人類は延命処理と記憶のダウンロードによって不死不老となっただけでなく、記憶を編集したり感覚を自分好みにフィルタリングしたり、自らの脳に改造を加えて知性を向上させた人間たちも存在する。そんな科学万能な薔薇色の未来≪黄金の普遍≫。木星の太陽化や太陽の寿命を延ばす太陽アレイ、なんでも作り出せるナノマシン群等々、眩暈がするほどのSFガジェットが次から次へと登場する。だが、まばゆいテクノロジーに惑わされては物語を見失ってしまう。根底にある人間性は今と変わらない。

 失われた記憶、様々なほのめかしや僅かな記録。太陽系に住む全ての存在に対して影響を及ぼしかねない、とてつもない悪行。実行はしなかったものの、自らその記憶を削除することに同意したらしい。自分は一体何をしたのか?記憶を削除しなければならなかったほど、影響の大きい悪行とな何か?主人公フェアトンは、周囲から制止されてもなお自分の記憶を求める。つまりは「自分探しの旅」なのだ。

 そして、その謎が明らかになった時、また新たな謎と見えない恐怖が襲い掛かる。まだ物語りは始まったばかり。さぁ、早く次の巻を寄越せ。

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