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メビウス「怪獣使いの遺産」

 「ウルトラマン」シリーズは子供向け番組でありながら、反戦メッセージがこめられたシナリオは少なくない。特に「帰ってきたウルトラマン」の「怪獣使いと少年」は、ウルトラマンが「地球人を守る価値があるのか?」と自問自答してしまうという、ある意味突出した作品だ。まぁ、当時リアルタイムで見ていたときには、雨の中ウルトラマンと戦った怪獣ムルチのヌメヌメ感がたまらなく怖かったりしたものだが。

 最近では、「怪獣使いと少年」を中学だか高校だか授業の教材に使って、『実は日本人も酷いことをした』なんてイデオロギーを植えつけようとする教師もいるようだが、あくまで娯楽作品ということを忘れちゃいけない。まぁ、ストーリーの上辺だけを見れば、地球の調査に来た(友好的な)宇宙人が、宇宙人だからという理由で地球人に殺される、という悲惨な話ではあるのだが、(そもそも「帰ってきた~」は暗い話が多い)、別の見方をすれば毎週のように(!)宇宙人や怪獣からの侵略を受けている地球に調査に来るってリスクが大きいし、別の惑星に調査に来るんだからそれなりの覚悟があってのことだろう。文化レベルの低い惑星に行くんだから。

 そんなことも踏まえて、ウルトラマンメビウス「怪獣使いの遺産」だ。噂では、直木賞作家の朱川湊人氏が、円谷プロに頼み込んで脚本を書いたらしい。氏は「怪獣使いと少年」に思い入れがあってのことらしい。確かに、悲惨な話をそのままにしたくない、未来に希望を持たせようという思惑は分からないでもない。でもなぁ、友好的であるはずのメイツ星人が、ハナから怪獣を連れて不法に侵入してくる、その上賠償を請求するなんて展開はどうなのよ?どっかの国じゃあるまいし、とても文化的に進んだ星の住民とは思えない。ウルトラマンがいるから怪獣を連れてきたなんてのも、相手が核武装しているからこっちも核武装して交渉するというのと一緒でしょ?なんだか視点が人間レベルなんだよね。むしろ、ヤプールとかマグマ星人みたいな策士が、昔の悲劇を利用してメイツ星人を煽って地球に侵攻させる、あの少年が誤解を解くみたいな流れだったら納得できたかも。

 ストーリーは置くにしても、なぜこの時にこの話を入れたか?が分からない。中盤にしてメビウスの正体がバレる(隊長は知ってたっぽいが)、タロウが出てくる、パワーアップする、強敵が出てくる予兆、と怒涛の展開だったのに。ベムスターの回のように話数を揃える(ともに18話)なら、次回のはず。(「怪獣使いと少年」は33話)特に強敵でもないゾアムルチだし、全体的な流れをぶった切ってしまった感が強い。

 そうそう、ムルチと同じように豪雨の中の闘いだったけど、妙に明るかったためムルチのヌメヌメ感もなく怖さもなかった。私が歳取ったせい、じゃないよね?

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『怪獣使いと少年』 たじまんずの中では世代的にも、 ウルトラベスト1なのです。 で、まぁどう書いても叩かれるであろう この作品の続編を書くとは.. かなり期待して観ていました。 見て唖然.... なんじゃこりゃー! この有名作家は、 自身でこの作品の続編を書きたく..... [続きを読む]

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