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あっちがやったからこっちもって(-_-;)

アメリカと韓国の間でFTA(自由貿易協定)締結の合意がされた。韓国農家がアメリカでデモしたり、つい先日も抗議の焼身自殺したりと大騒ぎだったが、韓国政府としてはなんとかこぎつけたかという感じだろう。盧大統領は基本的に反米反日だが、経済については反米一本槍という訳には行かなかったらしい。まぁ、がんばってと言うくらいのニュースなのだが、朝日新聞はそう考えなかった。

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朝日新聞4/3付け社説

米韓FTA―さあ、次は日本の番だ

韓国と米国が自由貿易協定(FTA)を結ぶ交渉が合意に達した。
韓国で抵抗が強いコメの市場開放は棚上げしたが、難航した交渉がまとまったことは、内向きの姿勢が目立つ日本の通商戦略を揺さぶるだろう。
米国は94年に北米自由貿易協定(NAFTA)を発効させてFTAづくりに乗りだしたが、その後は対シンガポールなど小型の協定が続いていたので、久々の大きな成果である。韓国にとっても、これまでで最大規模の協定だ。
昨年6月に始まった交渉は、攻める米国、守る韓国という構図になった。韓国はコメなど農産物の競争力が弱いのに加えて、自動車や金融など、工業製品やサービス産業も市場開放が不十分だ。
だが、目先の痛みをこらえつつ、長い目で見て国内産業の競争力を高める。盧武鉉大統領は、FTA反対を叫ぶ農民の激しい行動のなかで、そう決断した。
米国の場合、ブッシュ大統領に通商交渉を認めている貿易促進権限(TPA)が7月1日に失効する。二国間交渉で最大の相手である韓国と妥結しないと、大統領の通商政策が行き詰まってしまう。
両国の指導者を突き動かしたのは、異なる国や地域との経済統合が成長をもたらすという、世界の大きな潮流だった。
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果たして目先の痛みだけで済むか?という問題はあるが、ここまではいい。しかし、次からがいきなり「ひるがえって、我が国はどうか。」と日本の話になる。
確かに日韓FTAの交渉は中断したままだけど、メリット・デメリットの検討もなしに、米韓が合意したから次は日韓ね、という論調はどうかと思う。ストレートに言ってしまえば「米韓FTAと日本は関係ない」のではないか。

実を言えば、関係はなくもない。既知の通り特に自動車分野などで多くの日本企業が北米に進出している。貿易摩擦によるアメリカでの日本バッシング、アメリカ政府による関税障壁やら部品調達率の制限といった様々な嫌がらせの結果だ。当時は苦しかったが、日本の国際競争力が向上するなど結果オーライな部分もあった。そんな訳でアメリカではアメリカ産日本車がたくさんある。
米韓FTAによって現在恐ろしく高く設定されている輸入車の関税が取り払われれば、アメリカ産日本車がどっと韓国に流れ込むであろうことは想像に難くない。つまり、日本企業はアメリカ経由で韓国に輸出できることになるから、日韓FTAで日本側のメリットはほとんど意味がなくなる。

この社説では、日韓FTA交渉が中断しているのは、全部日本が悪いかのように書いてある。

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韓国とのFTA交渉は2年半にわたって中断している。電機や自動車部品の競争力が弱く対日貿易では赤字の韓国が、短期的には損をする交渉にあえて臨んだ。「未来志向の日韓関係」を目に見える成果にし、北東アジア地域の政治的な安定にも寄与すると踏んだからだ。
ところが日本は、貿易額の小さいマグロなどの農水産物の市場開放で譲歩しなかった。さらに小泉前首相の靖国神社参拝も重なって、けんか別れとなった。
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まるで韓国が広い心で接しようとしたのを日本がはねつけたというような論調だが、そもそも靖国参拝なんて経済と関係ないことを交渉の場に挙げることがおかしいとなぜ気が付かない?
さらに、

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日本は、お隣の韓国や中国との経済連携に消極的な代わりに、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に交渉を急いできた。APECにも前向きだ。しかし北東アジアの足元を固めてこそ、アジア全体への戦略が生きてくる。
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東南アジアとのFTAは双方にメリットがある結構な話。日本にとっては、そちらが大切なのであって、「北東アジアの足元を固めてこそ、アジア全体への戦略が生きてくる。」なんて何の根拠もない見当違いな指摘。FTAは地政学的な見地から結ぶものではない。あくまで経済的な条約であることを朝日新聞は忘れていないか?

産経新聞の在韓国記者、黒田氏は今回のFTA締結の背景に中国の影響があると指摘している。

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背景に中国脅威論 米韓、経済一体化へFTA合意(イザ!)

“反米”とみられてきた盧武鉉政権が一転して“親米”になった感じだが、背景には経済など膨張を続ける中国に対する脅威感がある。
韓国としては経済で最強の米国と密着することによって韓国経済の質と力を向上させ、中国経済に飲み込まれないようにするというわけだ。遠くの米国を利用し近くの中国に対抗する、いわば“遠交近攻”策である。
また韓国では最近、政財界やマスコミなどで、「日中サンドイッチ論」がしきりに語られている。国際的にこれといった独自性がなく規模も中途半端な韓国経済は早晩、日中にはさまれ、ダメになるという危機感だ。米韓FTAははその処方箋(せん)の一つでもある。
一方、米国にとっても今回の対韓FTAは2国間としては最大の経済規模のもので、経済的利益は大きいが、同時に「アジア地域で影響力が大きくなっている中国を牽制する戦略的布石」(米議会調査局報告書、朝鮮日報報道から)との評価も聞かれる。
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経済成長著しい中国に対抗するために、反米を一時棚上げしてもFTAを推進してきたという意見で、なるほどと思わせる。

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盧大統領は昨年来、米韓FTA推進を主張し、支持勢力の親北・左派勢力や与党陣営の強い反対にもかかわらず実現に執念を燃やしてきた。
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反米一時棚上げがそれまで大統領を支持してきた層にも反感を買ってしまい、議会運営も順調とは行かないようだ。そして肝心なことは今回の合意は政府間の合意であって、双方ともまだ議会の承認は得られていないということだ。

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米韓、FTA締結で合意=自動車関税撤廃、コメは除外(時事通信)

自動車や農産物などの関税撤廃が柱で、韓国にとっては最大のFTA締結となる。米国としても1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)以来の大型経済協定であり、両国間の貿易拡大が期待される。ただ、議会の反対が根強く、発効までには紆余(うよ)曲折も予想される。
両国の代表によると、焦点となった自動車分野では米国が自動車部品と排気量3000cc以下の乗用車に課している関税を協定発効後直ちに撤廃。3000cc超の大型乗用車は3年以内、トラックは10年以内に撤廃することにした。
農産物分野では韓国側が牛肉の関税を15年で段階的に撤廃するほか、オレンジには季節関税を導入。その一方で、コメは協定から除外することで一致した。
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米韓がFTA交渉で合意 自動車関税、農業問題で歩み寄り(イザ!

【ソウル=久保田るり子】ソウルで開かれた韓国と米国の自由貿易協定(FTA)交渉は2日、合意した。自動車関税、米国産牛肉の輸入など農業問題が焦点だったが、双方が歩み寄った。
米韓は鉱工業品の9割以上の関税を10年以内に撤廃することで一致した。具体的には、米国は自動車部品と排気量3000cc未満の乗用車の関税を協定発効後に即時撤廃し、3000cc以上の大型乗用車は3年以内に撤廃する。
韓国は牛肉の関税を15年で段階的に撤廃し、オレンジについては季節関税を導入する。半面、コメは開放対象から除外した。このほか、「朝鮮半島域外加工地域委員会」を設置し、北朝鮮の開城工業団地で生産された製品の扱いなどについて協議する。
米国にとって米韓FTAは、1994年発効のカナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)に次ぐ大規模な経済協定。米韓の昨年の貿易額は約700億ドル(約8兆2500億円)だったが、FTA締結によって今後は20~30%の伸びが期待されている。
一方、韓国青瓦台(大統領官邸)は同日、「経済が飛躍する踏み台になることを期待する」との盧武鉉大統領のコメントを発表。韓国にとっては、経済的なメリットに加え、北朝鮮問題など米韓間の外交安保関係の補強を狙った政治的な意味合いも大きい。
ただ、合意内容には米韓双方に根強い批判があり、議会承認をめぐって難航が予想される。
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と、議会の承認は難航しそうだと予想されている。また、イザ!の記事を読めば分かるが、開城工業団地の件という懸案事項が先送りになっていたりする。朝日新聞はそうしたことをすっとばして「米韓FAT合意!次は日本」とやっている。知らないで書いているなら恥ずかしい話だし、知ってて書いているなら悪質な誘導だ。

日本政府は朝日のこんな社説に惑わされず、ゆっくりと時間をかけたっていいから日本にとってより良い選択をして欲しいものだ。

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