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展開についていけない

 アキバ系経済学者として知られる森永卓郎氏のコラムを読んで(失礼かも知れないが)笑ってしまった。

構造改革をどう生きるか(第83回)SAFETY JAPAN
「弱い者は死ね」という社会に突き進む日本

 先日可決された国民投票法案に絡んで、日本がアメリカの傀儡(くぐつ)となり戦争へ突き進むのではないかという危惧を述べられている。憲法で謳われている国民投票法案が可決されたからと言って、直ちに憲法改正(というか9条の改正)が行われるというのは、あまりに短絡的過ぎだろう。

 なぜか左翼的な人々は、憲法を後生大事にするあまり、憲法改正の議論まで封じようとするきらいがある。それこそ言論封殺ではないだろうか?憲法改正論者だろうと護憲論者だろうと議論を尽くせばいいことで、「憲法を絶対変えさせない」などという発想自体が、民主主義に反していると思われてならない。

 自らをオタクと言って憚らない森永氏も「憲法は絶対不変のもの」という立場のようで、議論をするよりも国民の不安を煽って護憲派を増やそうとしている(といったら邪推過ぎるか?)。憲法改正に反対するあまり、論理的な試行ができなくなっている。特に最後のページは顕著だ。

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大学の秋入学は徴兵制の準備か

 国民投票法案とともに、もう一つきわめて怪しいのが大学の秋学期入学制度の推進だ。
 高校を卒業するのが春なのに、いったい誰が秋の入学に賛成しているのだろうか。4月から入学できる方がいいに決まっている。
 表向きは海外留学生を受け入れやすくするということだが、実は文部科学省の強い圧力で、いまや大学は「セメスター制度」で半期ごとに単位を与えるような仕組みに変わっている。半期ごとに単位が与えられるのだから、留学生が9月から入学しても問題はない。
 なぜそこまでして秋学期入学にこだわるのかといえば、徴兵制度導入の準備ではないか。秋までの期間は軍事訓練をするのにちょうどいい。
 日本はいま戦争への道をまっしぐらに進んでいる。9条改定が通るかどうか分からないが、改定に真っ向から反対しているのは社民党と共産党のみだ。夏の参議院選挙の結果、もし民主党が分裂するようなことになれば、9条改定大連立政権が出来て、改定へ突き進む可能性が高い。
 誰もあまり問題にしないが、いま日本は大きな岐路に立っている。
 「弱い者は死ね」という冷酷な社会にしたいのか。米国型社会の大原則は経済でも戦争でも同じなのだ。
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 政府(というか阿倍総理)が、大学の9月入学制を推進しようとするのは、徴兵制度導入への準備だという。一瞬「へ?」と耳を疑うような理論だ。そしてその理由も「秋までの期間は軍事訓練をするのにちょうどいい」というものだから恐れ入ってしまう。

 この論理には、ふたつの大きな穴がある。ひとつは「軍事訓練をするのにちょうどいい時期」ということ、もうひとつは「政府が徴兵制度の準備をしている」ということ。

 秋までの期間は軍事訓練をするのにちょうどいいとは、何を持ってそう言えるのだろうか?夏や冬と違って気候が穏やかだからか?そもそも軍事訓練をするのにちょうどいい季節などというものがあるのだろうか?
 もしも戦争になった時、相手は季節を選んで攻め込んでくるのだろうか?そうではあるまい。夏の渇水時を狙ってくるかもしれない。冬の猛吹雪にまぎれて、あるいは秋の台風直後を襲ってくるかもしれない。にも関わらず、特定の季節だけ軍事訓練をするなんてことは妥当なことなのだろうか?普通に考えてありえない。むしろ、気候の厳しい時期に戦闘ができるよう訓練するのではないだろうか?
 したがって、秋ごろが軍事訓練にちょうどいいなどということはなく、したがって、9月入学制度が軍備に繋がっているという考えは妄想に過ぎない。

 そして徴兵制度。よく「徴兵制度が復活するかもしれない」と煽る人々がいる。おそらく、先の大戦時における日本の徴兵制と悲惨な体験を重ね合わせ、徴兵制度を復活させようとしている=悪というイメージを植え付けようという算段なのだろう。
 だが、物量作戦でとりあえず武器を持たせて打ち合うといった前近代的な戦争ならいざ知らず、現代の戦争はハイテク化している。武器のハイテク化によって、武器自体が高価になっているため、それなりの数を揃えるには膨大な予算が必要になる。(その予算を少なく抑えるために少ない数で効果を上げるために武器がハイテク化したともいえる)また、ハイテク化によって武器の操作は簡単になったかもしれないが、取扱手順など複雑化してる面もあり、使用する兵士に一定水準以上の知能が必要だ。簡単にいえば、前線にバカはいらないということだ。
 徴兵制によって集まるのがバカばかりというのではない。徴兵制を敷いても使いものになる兵士は集まらない、兵士を集めてもそれが使い物になるまでには時間も費用も掛かるということだ。これでは勝てる戦争も勝てなくなる。また、モチベーションという意味でも、無理やり兵士にさせられるのと自ら望んで兵士になるのとでは、どちらの方が戦力として価値が高いかは火を見るよりも明らかだろう。つまり、本気で戦争するのならば徴兵制ではなく志願制の方が望ましいということだ。

 ということで、「なぜそこまでして秋学期入学にこだわるのかといえば、徴兵制度導入の準備ではないか。秋までの期間は軍事訓練をするのにちょうどいい。」という森永氏の論理が如何に的外れであるのかがわかるはずだ。それとも森永氏は隠し玉を持っているのだろうか?「9月に入学した学生の方が、4月に入学した学生よりも好戦的になる」というデータとか。そういえば……。

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