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ベクシル

 ワーナーマイカルシネマズ港北ニュータウンにて、『ベクシル』を観る。ネット上ではあまり評判が良くないが、批判するにもまず自分の目で見ておかないとね。

 結論から書くと、「時間の無駄」とまでは言わないけど、なーんにも残らない映画。たしかに画面は奇麗なんだけど、それだけ。RPGの長いムービーシーンを見せられてる感じ。全体的にゲームなんだよね。ミッションがあってクリア→インターミッション→ミッション→クリアという。

 以下、ネタバレ含む。

 宣伝の「ハイテク鎖国」という点には興味を覚えていた。「なぜ鎖国したのか」「どうやって鎖国しているのか」という2点だったのだが、前者に関してはオープニングでさらっとナレーションで流され、鎖国の方法も納得できない。まぁ、SFってのは本当のことのように嘘をつくものだが、あからさまに嘘ってのは興醒めでしかない。嘘にも納得できる理(ことわり)が欲しい。あるいは嘘っぽくてもそれをうやむやにしてしまうようなパワー。この映画には、理もなければ感動もない。ただただ「んなわけねーじゃん」と突っ込むところばかり。私をしてそうなのだから、一般ユーザーは推して知るべし。

 結局最後の「日本民族は滅亡しました」ということが言いたいためだけ。監督は何かのインタビューで「(ラストのように)ならないようにというメッセージをこめた」と言っていたが、もっと根底から湧き上がるようなものがなけりゃメッセージも何もあったもんじゃない。この映画の中で描かれる日本人が、子羊のように群れて政府に抵抗しない人間しかいないように思えるが、実際はそうじゃないでしょ?大体、たったひとりの科学者によって日本人全員が動かされるなんて理不尽。簡単に日本民族が滅びたとかいっちゃうけど、日本人が日本にだけ住んでるわけじゃないしね。だから、監督が「日本人滅亡」を描きたかっただけなんじゃないかという結論になるわけだ。それならそれでもいいけどさ、それで何が面白いのか、というと大いに疑問。
 ジャグについても、「なぜ」が説明されていないから、ただ画面を派手に見せたいだけじゃないか、と思ってしまう。SFならSFらしく、「なぜそうなるのか」をちゃんと描いてほしかった。例えば、「デューン 砂の惑星」のサンドワームのように大きなサイクルの一部になってるとか、リサイクル機構の暴走とか、いろいろできるでしょ。

 暇つぶしに観るならいいけど、映画として入場料分楽しみたい人は避けた方がいい。

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