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ようこそ女たちの王国へ

ようこそ女たちの王国へ

 28人の姉妹と3人の弟を持つ少年、ジェリン。他の家族の男性と交換に結婚させられるか売られるかという16歳の誕生日まであとわずか。そんなある日、盗賊に襲われた女性を救ったことからジェリンの運命が変わる。助け出した娘は王女のひとりだったのだ。その上、その姉にジェリンは恋をしてしまった!王女を救った勇気ある行動に対し、王都に招かれたジェリンだったが、王家転覆の陰謀に巻き込まれ…。

 極端に男性が少ない世界で繰り広げられる、恋と冒険のファンタジー。

 「ティンカー」と同じ作者だったので購入。スピーディーに進むストーリー展開は「ティンカー」と同じで、サクサクと読み進められる。

 ただ、途中で主人公の行動にイラッとする場面もいくつか。男性が貴重品であり所有物扱いとなっている世界なので、男性主人公はどうしても受動的にならざるを得ない、というか「おとなしくて控え目」なのが男性という世界なのだからそれで間違っていないのだけれど、なんだか不快とまではいかなくても引っかかる。

 現実社会で女性が置かれている立場なのだから、主人公の置かれる状況はそのまま現実社会の女性が置かれている立場ということで、「どう?女性はこんなに苦しめられているのよ」とも受け取れなくもない。それは作者の真意じゃないんだろうなぁとは思うのだが。極端な話、これが男女比が普通の世界が舞台だったら、主人公は控えめだけれど機転が利き、愛のために命をかけるというヒロインになるわけで、キャラクターが魅力的なら男が少ない世界という舞台設定も必要ないはず。

 というか、結局主人公を中心に話は進んでいくけど、本当の主役は主人公の長姉、エルデスト・ウィスラーであり、レン王女なのだろう。このふたり(をはじめとする女性たち)を活躍させるための世界なのだと思う。

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