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【映画】スカイ・クロラ

 平和を実現した世界。一般人に被害が及ばないよう生み出された『ショーとしての戦争』。その戦争で戦うのは、永遠に子供の姿のまま生きる“キルドレ”。
 新たに兎離州(ウリス)基地に配属された函南優一は、そこで草薙水素(スイト)と出会う。草薙の奇妙な態度に戸惑いながらも、優一は彼女に惹かれていく。
 『攻殻機動隊』『イノセンス』の押井守監督作品。

 小さなスクリーンだったが、音はすばらしい。空中戦の迫力もそうだが、日常のシーンでも雑音が嘘っぽくなくリアルに聞こえる。それだけに、主人公がベッドで寝転がり後ろを向いているシーンで台詞がクリアに聞き取れちゃうのに違和感を感じてしまう。

 飛行機オタクな押井監督なので、空中戦の描写には力が入っていた。ただ、よりリアルにということで3DCGで描かれているのだが、ゲームなどで見飽きている感もありそれほどのめりこめない。なにより主人公機(というか主人公側企業の機体)がプロペラを機体後部に配置したプッシャー型と呼ばれるタイプで、二重反転プロペラという実際には無理だろうという機体で、これがどうにもなじめない。敵側のトラクター型と対比させる意図なのだろうか。確かにプッシャー型の方がケレン味はある。以前、日本軍も震電というプッシャー型の航空機を研究していたが、離陸時に仰角を上げすぎるとプロペラが滑走路削っちゃうという欠点があった。(フィルムを見た覚えがある)したがって、プッシャー型の場合、離陸距離が長くないといけないし、重心も前にないとひっくりかえってしまうわけだ。そんなことが頭にあるせいで、離着陸シーンでどうにも興醒めしてしまうのだった。

 キルドレが目的のない現代の若者のメタファーという意見は納得。何もかもが曖昧なまま同じ事を繰り返す日々。最初はゲッと思った菊地凛子の棒読み台詞も、そうした無機質なイメージを印象づけるための演出なのかもしれない。(谷原章介がちゃんと声優してるけど初めてじゃないからな。やはり場数を踏まないと)

 結局は“終わりのない物語”の一部分なのだけれど、変化する可能性を少しだけ示唆する形で終わる。反転タイトルは次の話の始まりを意味しているのね。でも2時間は長すぎると思う。その割りに世界観についての説明は必要最低限しか与えられず、これが大衆受けするか?と聞かれれば否と答えるしかない。いや、元から大衆受けは狙っていないのだろうけど、監督が自分の見たい映画に付き合わされたのだとしたらちょっとツライ。押井監督に対して、大衆に媚びろとか言うつもりはないのだが、なにかこう、もっとカタルシスというか開放感を感じられるような映画であってくれればと…そんなもの押井守に求めるな?ごもっとも。

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