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【映画】容疑者χの献身

 大森の湾岸地帯で男の絞殺死体が発見される。所持品はなく着衣は近くで燃やされ、貌は鈍器で滅多打ち、手足は判別不可能なほど焼かれていた。しかし、意外なほどあっけなく被害者の身元が判明し、やがて被害者の別れた妻、花岡靖子が容疑者として浮かび上がる。だが、容疑者には完璧なアリバイがあった。所轄の女刑事内海は、捜査中靖子の隣に住む男、石神と出会う。彼は天才物理学者湯川の同期であり、湯川が唯一天才と認める男であった。石神が靖子を庇っていると感じた湯川は捜査に乗り出す。天才物理学者と天才数学者の対決は、どのような結末を迎えるのか。
 同名小説の実写映画化。

 連休最後の日に、109シネマズ港北で『容疑者χの献身』を見る。(「X」だと見た目が味気ないので「χ」を使ってるけど、読みは「エックス」ね)休日ということで、7~8割の客席が埋まっていた。女性客が多い。

 主な出演はテレビシリーズから継承。元々出ている品川庄司の品川は仕方ないとして、変なお笑いタレントが出てなくて安心した。あ、ダンカンは微妙。悪役っぽいところを狙った配役なんだろうかw
 天才数学者役の堤真一はすごい。天才なのに家庭の事情で大学に残れず、高校で数学を漫然と教えているという、うらぶれた感じというか漠然とした寂寥感が全身から漂っていて、それがクライマックスで一気にはじける。小説だと、石神のあのシーンがラストらしいのだけれど、あれで終わっちゃうと映画的にはまずいよね。走り終わった後のクールダウンというか、余韻が映画には大切なんだなと。蛇足だけれど、湯川の研究室に二階が出来ていたのは、やっぱり映画だからだろう。あれをテレビでやるくらい予算があればいいのにね。(海外ドラマだと予算がないといいつつ、あのくらいのセットテレビでも使っちゃうから恐ろしい)

 肝心のストーリーは、というと正直不完全燃焼というか、天才物理学者対天才数学者という触れ込みに惑わされて、数学的トリックを物理学的見地から解き明かす、みたいなこと(『NUMBERS』のような?)を期待してしまったために、ちょっと期待外れ。たしかに、数字を使ったトリックではあるが。また、石神が短い時間にしては細かいところまで綿密にトリックを仕掛けているのに対して、湯川がそれほど苦労せずに真相にたどり着いてしまったのも不満のひとつ。別に実験して実証するようなトリックでもないけれど、仮説に対する実証、物証がないわけで、そのあたり何とかならなかったのかと。小説だと心理描写ができるので心の動きや叙情感も表現できるのだけれど、映画じゃ(役者が上手くないと)難しいな。心理面ということでもうひとつ、石神の動機にももう少し踏み込んで欲しかった。実際、数学じゃ飯を食うのは大変なんだから。

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