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【映画】感染列島

 新年を迎えたばかりの病院に急患が運ばれてきた。嘔吐、発熱、麻痺、吐血…。前日にその患者をインフルエンザ陰性と診断した救命救急医、松岡は、インフルエンザに似た症状に驚く。やがて患者は死亡。だが、それが終わりではなかった。日本の各地で発症者が現れ、またたくまに日本中に広がっていく謎の感染症。感染症の正体はなにか?そして日本はこのまま滅亡してしまうのだろうか?

公式サイト:--- 感 染 列 島 ---

 うーん、なんだろう。決して悪くはないのだけれど、響いてこないというか、何か引っかかる。「泣かそう」という演出はわかる。でも泣けないのは、感情移入ができないからで、なぜ感情移入ができないかというと、やっぱり主人公の想いが伝わってこないからだろう。全体的に上映時間が長いってのもあるんだけど(以下、ネタバレ含む)

 最初に発症者を診察したという理由だけで、市民病院に勤める医師が感染源を特定するために国連にも加盟していない国に行くというのは、ちょっと設定としておかしいだろう。主人公自身が「戦場なんですよ!」と叫ぶ医療現場を放っておいて。あそこは、妻夫木演じる松岡医師以外の主人公を立てるべきではと思う。厚生省の役人でもいいし、WHOの医師でもいい。ノーバックのサンドストロムなら適役(って、それは『リ・ジェネシス』だ)。そう考えれば、妻夫木聡に全部任せすぎじゃないかと。
 大体、医療ドラマって難しいよね。特に感染症を扱うような場面では、マスクにゴーグル、防護服だから、誰が誰やら。声だけで判断するしかない。マスクしてても顔が分かるようにアップばかりにしては、全体の状況掴めないし、全体見せるために引いた画面にすると、今度は誰だか分からない。かといって、顔を見せるためにマスクとっちゃうのは、リアリティを損なってしまう。この映画でも、さすがに主役は分かるようにしてたけど、脇役の人だと、「誰?」という場面が少なくなかった。(そういえば、『チームバチスタの栄光』では、犯人役の●●はマスクの下で笑っていたそうだ。観客にばれないようにヤリすぎないようにしていたらしいが)

 ストーリーもWHO対病院なのか、国民対政府なのか対立軸がはっきりしない。カオスを見せたかったのかも知れないけれど、あっという間に都心部に人がいなくなるなんてことは、ウィルス・パニックがあってもリアリティがない。むしろ、人気のない都会に静かに雪が降り積もっていく、という画を見せたいがためにストーリーを組み上げた?とも思える。とりあえず、TBSは日本が滅亡するタイプの映画が好きだと。
 一番おかしな行動を取るのは、嶋田久作演じる医師なんだけど。医師なら吐血した時点で病院に行けよと。そこで病院に行ってもストーリー展開はできるだろ。で、感染者が飛行機に乗って出国している訳だから、同乗者は当然感染しているはずなのに、(感染源の国は別にして)日本しか描写されないとうのも変だ。国内の描写にしたって、最初は克明に感染経路を描写していたのに、発症者が出てからはおざなりで感染者数と死亡者数がカウントされていくだけ。要するに、全然『ウィルスによる恐怖』が伝わってこない。どこか絵空事に思えてしまうから、感情移入できないということになる。おしいなぁ。

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