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大戦前夜

ほとんど戦うことを知らない宇宙種族で構成された<連邦>は、突如襲来した戦闘種族ポスリーン人に多くの惑星を奪われてしまう。<連邦>はやむを得ず、地球人に接触する。突然のファーストコンタクトに戸惑う地球人は、否応なくポスリーン人との戦いに参加することになる。後5年で彼らが太陽系に到達するのだ!
圧倒的物量で攻めてくるポスリーン人に対し、地球人はどう戦えばいいのか。一方で、技術を提供する<連邦>も暗躍を始める。ミリタリーSF<ポスリーン・ウォー>シリーズ、第一弾。

早川はミリタリーSFの翻訳が多くなったなぁ。

これまで翻訳されたミリタリーSFをすべて読んだわけじゃないけれど、多くは未来の軍隊、いわば架空の存在を(それでも現在の軍隊組織がベースになっているのだろうが)扱っているのに対して、本書では現実の軍隊、主にアメリカ軍を扱っている。おそらくは、作者本人の経験も加わっているのだろうが、軍内部の犯罪を描写するシーンが結構な分量あって、腐敗した面も見せているのは興味深い。とはいえ、本筋ではないので、軍の混乱振りは分かるけれど、反面、ストーリーが散逸しているような印象も受ける。たとえば、前半で少しだけ地球人対<連邦>(の中核をなすダーヘル人と)の、ポリティカル・サスペンス風な展開があるが、中途半端で終わったままのところとか。

むしろ、オニール中尉のメインストーリーだけにして、パパス軍曹の話はスピンアウトというか外伝で語る形のほうがすっきるするな。ポリティカル・サスペンス部分も含めて、たぶん伏線なのだろうが、ほかにもチラッと出て来てそのまま、というエピソードや人物が多いのも気になる。つまり、この前後巻だけでは物語が完結していないので、物足りなさを感じてしまうのだ。

後半、戦闘が始まるとスピード感が増して、一気呵成に読むことができる。

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