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今日の取材で

今日の取材で、筋ジストロフィーへの対処薬が数年後にできるかも知れないという話を聞いた。原稿には書かない部分を残しておく。インタビューイは大阪バイオサイエンス研究所の裏出先生。

まず、筋ジストロフィーの概略について。筋ジストロフィーはジストロフィン遺伝子欠損によって起きる遺伝子病のひとつで、人種を問わず3500~5000人にひとりの割合で発病する。筋肉の萎縮が起きて筋力が低下する。特効薬はない。現在、遺伝子治療などが研究されている。
でも、遺伝的な病気にしては進行が早いので、病気の進行を進める要因があるのではないか?という考えから調べたところ、患者の体内でプロスタグランジンD2(PGD2)という物質が大量に作られていることが分かった。健常者の体内でもPGD2は作られるのだが、なぜ筋ジストロフィー患者の体内にPGD2が大量にできるのかは分かっていない。おそらくは、筋肉の萎縮を脳が別の信号と取り違えてしまい、PGD2を作ろうとするのではないか。この大量のPGD2が筋ジストロフィーの進行を早めているならば、PGD2の阻害薬を投与すれば進行が遅くなるはずだ。そこで、筋ジストロフィーの犬を使って投薬実験が行われた。結果は、兄弟犬でも阻害薬を投与した犬はそうでない犬に比べて病気の進行度が遅くなった。投薬を止めると、再び筋ジストロフィーの進行が始まることも分かった。実験動画も見せて貰った。

ちなみに筋ジストロフィー犬は、筋ジストロフィーのレトリバーから採取した精子をアメリカから輸入し、ビーグルと交配して作っているという。女性陣はドン引き。動画見て涙目。医学の進歩のためとはいえ…。

閑話休題。PGD2阻害薬=筋ジストロフィーの進行を遅らせる薬は、現在、安全性確認段階。うまくいけば臨床実験を経て、数年後には認可となるかも知れない。
ただし、障害もある。この薬ができたとしても、採算が取れる見込みがない。つまり、大手薬品会社にとってみれば、作る理由がない。利益がでないんだから。どうやって薬を作るのか。薬品メーカーが利益度外視で作るか、国が補助するか。
あるいはもっと大きな枠組みで、世界規模で考えるか。そのためには、多くの人に筋ジストロフィーの対処薬が作れることを知って貰うことが必要だ。…というお話。

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