« ANIME FES."VS"バトル1 | トップページ | ボトムズファインダー »

SPACE BATTLESHIP ヤマト

109港北シネマズで『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を観る。
1番シアターで、他にパラパラと数人だけの観客。まぁ平日だから仕方ない。だが、予告上映中に入ってくる連中が多かったのはなぜだろう?

私たちの年代にとっては、何の前置きもいらない『宇宙戦艦ヤマト』の実写映画化。実写、それもキムタク主演ということで、公開のずっと前からアブナイ印象はあった。さらに、すでに観に行った友人達の評価が悪いのと良いのとごっちゃごちゃなんだけど、良い方の評価が「ヤマトらしい」という点が引っかかっていたり。正直、観に行くかどうか悩んだ作品ではある。
以下、ネタバレ風味。

結論から書けば、「すべてが中途半端」。
ストーリーは、オリジナルテレビシリーズに『さらば宇宙戦艦ヤマト』をミックスした感じ。これがいけない。『さらば~』のストーリーは、テレビシリーズ(とそれを編集した劇場版)の『宇宙戦艦ヤマト』があってこそ成り立つ物だと思う。だから、メインキャストも含めて次々と敵の攻撃によって倒れていく仲間達というシーンも感情移入できる。せめて、イスカンダルまでの14万8000光年の旅をもっと丁寧に、キャラクター達に感情移入できるようないろいろなエピソードを盛り込みつつ、「苦労してたどり着いたんだよ」という感じにして欲しかったな。テレザート星まで行くよりも簡単な印象を受けてしまった。結局、あのストーリーは『さらば~』のいいとこどりだし、何より『さらば~』を汚している。『さらば~』にあった余韻がこの作品にはない。「え?終わりなの?これで?」という感じ。
ヤマトファンの中でも『さらば~』を評価しない人もいるが、私は当時の思い出や上映後のツッコミも含めて『さらば~』は好きだ。思い出補正なのかもしれないが、往年のヤマトファンなら少なからず、そうした補正が掛かっているはず。どんなにストーリーに突っ込みどころが山ほどあったって、どれほど作画が崩れていたって、ヤマトはヤマト故に愛することができるのではないか。
イスカンダルとガミラスにしても、現代風の解釈で構築し直したのだからオリジナルストーリーを換骨奪胎すれば良かったのに、中途半端にオリジナルシリーズに忠実だったり、ファンが喜びそうな名台詞を言わせてみたり姑息。やるなら、本当にオリジナルシリーズと同じにするか、全く違うそれこそ突っ込みどころのないようなストーリーにすべきだった。そのためならヤマトのデザインが少しくらい変わっても許せたと思う。
CGは確かにすごくリアルではあったけど、リアルであればいいということではない、と痛感してしまう。ヤマトがおもちゃに見えちゃうのね。重量感がない。あぁ、アニメのデフォルメって偉大なのだと再認識するほど。それにワープ。なんでワープがあんなにおざなりなの?ワープが大変なシステムなんだよ、ってことを描写しておかないと、ショートワープが如何に危険なことか伝わらないじゃないか。
バトルシーンも『バトルスター ギャラクティカ』にインスパイアされていることが見え見え。いや、影響されることが悪いとは言わないが、あれをみて「すごい!」と思えないのはとてももったいない。ストーリーに合わせてバトルシーンもアニメみたいにすれば良かったのに。この監督は大作よりも、『ジュブナイル』のような作品の方が向いているのかもしれない。
まぁ、誰がやっても結局、アニメの実写化って難しい。コミック原作ならまだしもアニメは動きも音もあるからね、それだけイメージが固まっちゃってる。過去にアニメの実写化で成功した例ってあるのだろうか?実写の『ルパン三世』はもはやネタ扱いだし、『CASSHEN』や『デビルマン』なんかはもう、ねぇ。
日本でさんざんだった『スピード・レーサー』(マッハGoGoGo!)には、それでも作品に対する愛情を感じたんだけど、残念ながら実写『ヤマト』には作品に対する愛情が感じられなかったなぁ。残念。

ちゃぶ台返しするほどの怒りはわかないが、人には勧めない。

« ANIME FES."VS"バトル1 | トップページ | ボトムズファインダー »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/38977/50249412

この記事へのトラックバック一覧です: SPACE BATTLESHIP ヤマト:

« ANIME FES."VS"バトル1 | トップページ | ボトムズファインダー »