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水星のクレーターに氷を発見

6月3日の読売新聞の記事。

灼熱の惑星・水星に氷…米探査機の画像で確認

 太陽に最も近く、灼熱しゃくねつの惑星である水星に氷が存在するという仮説を、米水星探査機「メッセンジャー」が撮影した画像が裏付けたと、米ジョンズ・ホプキンス大などの研究チームが米専門誌に発表した。

 水星の極域には、20年以上前に地球からの電波望遠鏡の観測で、氷に覆われた木星の衛星のように、電波を強く反射する領域が見つかっている。そのため、氷がある可能性が指摘されているが、昼の水星表面温度は約400度に達し、仮説の真偽は不明だった。

 研究チームは、水星の軌道を周回するメッセンジャーの撮影画像を分析し、南極付近の複数のクレーター(最大直径180キロ・メートル)の内側に、永久に太陽光が当たらない場所があることを確認。電波望遠鏡で氷の存在が予想された場所と一致した。氷は、表面が土で薄く覆われていれば安定的に存在するとしている。

(2012年6月3日23時13分  読売新聞)

 水星が「灼熱の星」という認識だと、氷の存在は不思議に思えるかも知れない。水星は一回自転する間に、太陽の周りを2度回る。公転周期は約88日なので、水星では88日間昼間が続き、続く88日間は闇に閉ざされる。確かに、昼の部分は約400度にも達する灼熱地獄だが、夜の部分はマイナス180度にもなる寒冷地獄になる。

 地球は大気に守られているので、昼夜の寒暖差はそれほど大きくないが、水星や月のように大気のない天体の寒暖差は非常に大きくなる、ということを知っていれば、水星に氷があることも不思議ではない。記事の中にもあるが、1992年にはレーダー観測で氷と思われる反応を観測していたので、今回のメッセンジャーの観測は、近くで確認できたということになる。

 じゃぁ月はどうなんだ、というと、氷のような反応は観測されたけれど、未だ氷そのものがきちんと観測されていない。「かぐや」の精密観測で、クレーターに永久影はないことも分かってしまったので、水星のような氷の状態で見つけることは難しいかも知れない。

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