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アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う

 繁殖能力がないとされる人狼にとって、妻の妊娠は不貞の証。ウールジー人狼団のアルファ、マコン卿は、妊娠が発覚した妻、レディ・マコンことアレクシアを放逐した。失意のまま実家へと戻るアレクシア。だが、悲嘆に暮れたまま過ごすアレクシアではなかった。彼女は父の足跡を追い、男装の麗人、ルフォーとともにイタリアへと向かう。だが、彼女たちを吸血鬼が狙っていた。

 一方、ロンドンでは失意のどん底で役立たずのマコン卿に代わり、副官のライオール卿がアレクシア妊娠の謎と吸血鬼達の不穏な動きを追っていた。そしてある結論にたどり着く。そして、アレクシアも父の故郷イタリアで、驚愕の真実に遭遇するのだった。

 吸血鬼や人狼、ゴーストたちが人間と共存する世界で、独立心と叡智に満ちたヒロイン、アレクシアの活躍を描く英国パラソル奇譚の第三弾。

 前巻のラストで妊娠が発覚したアレクシア。<魂なき者>の彼女が触れている間は、死んでいる人狼だって人間に戻るんだから子を授かることだって可能だろうに、そんな簡単なことにも気が付かず、最愛の人を放逐しちゃったことを悔やんだり不貞を疑ったり疑ったことで罪悪感持ったりで、ダメダメな男っぷりを晒すマコン卿。いざとなると男はダメね、とばかりにアレクシアは突き進む。

 それはそれで小気味良いのだけれど、前巻での活躍と比較するとマコン卿の落ちぶれっぷりに、同じ男として同情してしまう。で、アレクシア妊娠騒動によって、異界人と<魂なき者>との秘密がポロッと紐解かれる。前巻のミイラも関係していて、今後のお話はたぶんアレクシアたちの子供を巡る話にもなっていきそうな予感。

 ただ、今回のラストには「えーっ」と思う人も多いと思う。どんでん返しとか、裏切られたっ!っていうんじゃなくて、「おまえ等、いい加減にせいよ」とほほえみたくなるラスト。このシリーズはおすすめ。

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