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海軍士官クリス・ロングナイフ 防衛戦隊、出陣!

 大尉に昇進し、高速パトロール(PF)艦の艦長となったクリス。一撃離脱の設計思想によって誕生した新造艦であるPF艦は、運用方法も確立されておらず、日々演習を繰り返していた。そんな中、突如クリスは公金横領の嫌疑をかけられ逮捕されてしまう。さらに首相である父親は野党の不信任決議案により首相を辞任してしまう。さらに主力艦隊は、侵略の危機に晒された同盟国救援のためにウォードヘブンを離れてしまう。これまで裏でうごめいていた陰謀がついにウォードヘブンに襲いかかる。クリスは仲間達と共にこの危機に立ち向かっていくのだが…。

 クリス・ロングナイフ三部作の完結編。

 なんといっても、クライマックスの艦隊戦が圧巻。これまで2巻をかけてじっくりと説明してきた状況が、ようやく結実する!というのは、まぁ大げさだが、これまで「海軍士官」や「プリンセス」という制約の中で動いてきたクリスが、その軛から解き放たれて全能力を発揮したという印象。すべてが丸く収まったとはいえず、またすべての伏線が回収されたわけでもない(ネリーが分析していたアレとか!)が、「読んだーっ」という読了感は得られる。

 作者は海軍出身で、本作のクライマックスも日本とアメリカが戦ったミッドウェー海戦がベースになっているとか。ウォードヘブンがアメリカなのは当然だろうとは思うが、それを知って読んでいくと、日本人としてはちょっと複雑な気分にも捕らわれる。

 原作は続刊があるようだが、日本での翻訳は続きがでるのかなぁ。近年、大量に刊行されているミリタリーSFの中でも、続きが気になる作品なので是非引き続き翻訳されるとうれしいな。

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