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2014/04/06

清谷氏への反論とか、そんな感じ

 久しぶりにブログのアクセスログを見たら、普段ほとんどない当ブログのアクセス数が3月末にいきなり増えていたのでびっくり。どうやら、他ブログで昔の記事への反論があったことが要因らしいのです。
 2012年1月27に投稿した『「東洋経済」1/21号の記事に関する考察』への反論エントリですね。しかし、えらくまた古い記事に。トラックバックしてくれたらわかったのに。なのでこっちもしません。エゴサーチすればそのうち引っかかるでしょう。
 いやいや、私のような貧乏ライターのブログ記事に高名な軍事ジャーナリストさんのブログエントリーを5つも使わせてしまうなんて恐れ多い。それにしても、「清谷某」と書いたのがよほどお気に召さなかったのか、記事のタイトルにまで水野某、あげくエントリーの最初で私のプロフィールまでこき下ろされてしまいました。いやぁ、まいった。プロフィール欄とか、ブログ開設時のままでそのままになっているのは不徳のいたすところ。ちなみに「防衛省御用達」ってのは揶揄なんだろうけど、MAMORの1コーナーを書いているだけで、御用達でもなんでもない。防衛白書とかに書いているなら御用達といわれてもいいけどね。仮にも多数の著書をお持ちの清谷氏が、吹けば飛ぶような底辺の貧乏ライター捕まえていう言葉じゃないよな、とは思うけれど。
 とは言うものの。恥ずかしながら、東洋経済の記事を読むまで清谷氏についてほとんど知らなかったんですよ。そもそも私は「軍事ライター」じゃないしね。出自はエンジニアで、今はIT/サイエンス/エンジニアリングのライターで(一応、サイトのプロフ)、MAMORもその枠で記事を書いているのですよ。だから、「軍事について無知」と言われれば、その通り。でも、軍事について知らなかったら批判しちゃいけない訳じゃないし、ね。
 さて、私に対する個人攻撃の部分はすっ飛ばして、エントリーの内容に再反論してみようかな。あ、念のために書いておくと、MAMORで書いてはいるけど、前の記事を含めて防衛省に承認とか認可とかもらっているわけじゃないし、頼まれたわけでもありませんよ。個人の意見として書いています。
 まず彼は、
「日本の無人機は兵器じゃないけどね」
と、書いています。技本が驚くと思いますよ。FFOSやFFRSなど陸自の装備であるヘリ型無人機システムはいわゆる装備品ではないと主張しているわけです「弾が出ないから兵器じゃない」とでも仰るのでしょうか
 ここは単純で、私は「装備品=兵器」とは考えていないわけです。テントだって無線機だって装備品だけど「兵器なの?」ってことです。まだ装備化されていないけれど、MAMOR5月号で書いた「IED探知」の装置だって、兵器とは思えない。それとも、軍事専門家は「装備品=兵器」という認識なのかな。そっちの方が多くの一般人からしたらおかしくないかい?東日本大震災で活躍した「野外入浴セット2型」を指さして、「兵器だっ!このお湯で溺死させるつもりだなっ!」とか言う人いる?
 清谷氏は「FFRSの政策評価書の中で、効果を得られたと書いてあるのだから、投入して当然」(意訳)と書いているのですが、防衛省技術研究本部(以下、技本)が目標にしていた能力を得た研究であっても、それを実際に使うかどうかは現場の判断であって、それを「金の無駄遣い」だと「技本を」批判するのは筋違いだと私は言っているのですよ。そのFFRSの政策評価書(要旨)はここ(PDF)
ちなみに「達成状況」の「③ 教訓等事項」には、
 本無人機(模型航空機)の信頼性が確認できたこと、並びに国土交通省等と連携した運用要領が確立されたことから、公海上を含む航空交通管制圏等における飛行が実現できたものと認められる。
 とあります。つまり、FFRSは模型飛行機扱いなので、航空法に抵触しない高度までなら飛べるという制限がある、とも読めますね。あ、模型飛行機も兵器なのかな?軍事ライター的には。
 余談ですが、東日本大震災の当時は航空管制も大混乱していて、効率的な運用ができなかったという反省から、JAXAは災害対応航空技術の研究をおこなっています。
 無人機だろうが有人機だろうが、固定翼だろうが回転翼だろうが、持ってるから飛ばせばいいってもんじゃないのはわかりますよね。事故の元です。そもそもUAVは海外の(それも砂漠地帯とか比較的広大な地域の)運用実績はある程度積まれてきているのかもしれないけれど、日本では本当に手探りでようやく始まったばかりって状態で、ふつうの航空機のように飛ばすのがいいのか、滞空型がいいのか、あるいは無線操縦か自律飛行か、と試行錯誤が続いている状態。海外で使っているから日本ですぐ使えるってもんでもないよねぇ。
さらに引用してみます。
 しかも憶測でミスリードしていると批判しているご自身が憶測を元に非難を行っています。
「UAVだって自律飛行する訳じゃなくて操縦者が必要になるのだから、そこに人員を割くより別のところに配置すべきと判断したのだろう」
だろう?
これって、想像ですよね。想像を元にMAMORのライターさんが批判するのはどうでしょうか。お説のとおりならばFFRSやFFOSの部隊の要員は現場で瓦礫をほったりとか、炊き出しをしたりとかしていたのでしょうか。
 そもそも「周辺取材した」とはいえ、「墜落の二次被害を恐れた」という元々の記事が憶測なわけです。(その可能性は否定しません)それに対して、考察を述べたのであって、それを揚げ足取られても。まぁ、全体的に揚げ足取り、重箱の隅をつついた感じの反論ではあるのですがねぇ。「おまえのだって憶測だろ」って言われても、堂々巡りするだけで。事実は「自衛隊のUAVが飛ばなかった」ということであって、その責任を技本に押しつけるのはどうか?ということです。どうせ飛んだら飛んだで、「二次被害の可能性を考慮しなかったのか!」とか「効果はあったのか!」とか言い出す人もいただろうしね。
技本のHPによると「2波長赤外線センサ性能確認試験」は平成25年に行われており、
まだ開発レベルだと思っておりましたので、技本との太いパイプをお持ちの水野氏ご教授いただければ幸いです。
 50を越えたいい大人が慇懃無礼な物言い……ということはスルーして(してない(^_^;)?)2波長センサに関しては、防衛技術シンポジウムで直前に2波長センサの開発担当の方が震災での赤外線観測の報告をされていた(観測と解析の話で盛り上がってしまった)ので、勘違いしていました。ここは訂正します。ただ、2波長センサがあれば他はいらないなんて言ってないし、思ってもいませんよ。複数の手段で効率的に行う必要があるだろうとは思っていますが。
 しかしここまで清谷氏の記事を読みながら書いてきて、氏の悪意と揶揄、あてこすりに満ちた記事を読むことに疲れてしまいました。なんだろ、「何をいいたいの?」を読み解こうとするとループに落ち込んでしまうような感覚に襲われるなぁと。
 総論的な話しちゃうと、清谷氏は私と同じ東海大学工学部卒ってことだけど、「技術」ってことを軽んじている印象を受けますね。ちなみに私は航空宇宙学科(MS)だけど、清谷氏は何学科なんだろうね?まぁ、いいや。で、技術ってのは「あるものを使えばいい」ってものではなくて、「育てなくてはならない」もの、と私は思っています。
 別分野の話で申し訳ありませんが、NASAがスペースシャトルを廃止したとき、すでに打ち上げロケットの技術が失われ掛けていて困ったという話がある。予算の関係とか、いろいろな要素があるのだろうけど、結果的に打ち上げロケットはNASA本体から民間企業主体へと移行しているのは事実。
 で、日本国内で技術を育てないとどうなるか、っていうと、他国から買ってきた物をそのまま使うしかない。そうなると、日本の事情に合わないものはわざわざ費用を払ってカスタマイズしてもらうか、逢わない物を無理矢理使うしかないと。以前の私のエントリーで「壁透過レーダー」を例に挙げたけど、電波法だけじゃなくて建築基準法も関係してくる。日本は世界でも有数の耐震基準だから、鉄筋の太さとか間隔とかコンクリートの厚さとか、他国とは事情が異なってくるわけで、それをクリアしたスペックとなると、他国にとってはオーバースペックになってしまうと。
 少なくとも、対応する技術は持っておかないと。ただ他の国から買ってきて使うんじゃなくて、その中身もわかっていないと。以前のエントリーでN-I/N-IIを引き合いに出して説明したことですね。清谷氏はこの部分を引用されていますが、ロケットについては言及されていません。
 自分の言葉をひっくりかえすようだけど、もうね、自国のみで研究開発する時代じゃないのかもしれませんね。航空機とか誘導弾とかはやはり国際協力、共同開発の流れなのかなと。でも、共同研究するにしても、「手土産」がなければただ相手の都合のいいように進められてしまうわけです。そこは何かしら日本が誇れる技術が必要になってくるのです。私は熱心な愛国者ではないけれど、日本は科学技術の分野で誇れるものがたくさんあって、それを武器に戦うべき(比喩ですよ)と思っています。ロケットでいえば、固体燃料の制御技術とか。ミサイル転用とかの話じゃないですよ、念のため。で、技術ってのはポッと突然現れるものではなくて、長い間の継続が必要になるのです。しつこくて申し訳ありませんが、ロケットで言えばペンシルロケットからの積み重ねってことです。理工系の大学では、卒業論文でも前年、前々年から引き続いたテーマってのもあったりするわけで、理工系の人間ならそのあたり理解できるんじゃないかと。
 そういえば、無人機関連でいえば、防衛省はグローバルホークの導入に傾いているようですね。たとえ、グローバルホークを調達するとなったとしても、どのように運用するのか?っていうノウハウは、積んでおかなければならないでしょう。そのために無人機技術の研究は役立つのです。
 また、清谷氏は「紙媒体では字数制限があるからUAVを例に挙げた、ライターならわかるだろ?」(意訳)と書かれていますが、一方で「書いていないことを批判するな」とも書かれているのです。行間を読め、空気を読めと言われて読んだら、そんなことは書いていないと言われて、(´・ω・`)私にどうしろと。あぁ、これも疲れる原因か。書いていない、といえば私も「全部国産化しろ」なんて書いていませんし、それをあげつらわれても困ってしまいますよ。
 ライターって、取材した内容をできるだけ多くの人にわかりやすく要点をまとめて提示するのが仕事であって(少なくとも私にとっては)そうあろうと思ってます。書いてある字面だけ見せることも、書いていない行間を無理に読ませることもライターとしては難しいところですよね。
 ふむ、話がずれてしまいました。が、そもそも再反論する必要があったのか?と思えてきました。せめて揶揄や人格批判がなければもっと読みやすいのに。いや、細かい揚げ足取りに反論すること自体、さらなる揚げ足取りの迷宮に陥るだけの不毛な行為であったかも。ということで、ここで止めることにします。これ以上書いたら、蛇足になっちゃいそうですから。

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コメント

この件に関していつでも公開討論会を行う用意があります。
またぼくのニュースソースを紹介する用意もあります。
ご連絡お待ちしております。

投稿: 清谷信一 | 2014/08/12 12:20

>せめて揶揄や人格批判がなければもっと読みやすいのに。

ご自分の文章をよんだことないのでしょうかね。
やゆや揚げ足とりしているのはご自分でしょう。
自覚ありませんか?

いつでもぼくは相手になりますよ。ニコ動あたりで討論会でもいかがですか?

それも逃げるんですか?

投稿: 清谷信一 | 2015/03/16 14:01

嘘と無知と蒙昧な思い込みで人様を誹謗中傷しておいて、事実を指摘して反論されたらにげるんですか。

自分の書いたものに責任持てよ。

きっと恥という概念が理解できないのでしょうね。
多分あなたは死ぬまで三流の提灯持ちライターですよ。

投稿: 清谷信一 | 2015/09/08 22:50

この件に関して公開討論を申し込みます。

お返事がありませんが、逃げるんですか?

自分の言説に責任を持たないのですか。

投稿: 清谷信一 | 2015/11/02 19:55

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