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2014/07/22

採算を取るのは難しい宇宙産業

少し古い話だが。
 大阪府東大阪市の町工場が中心となって作った小型衛星「まいど1号」の開発拠点だった宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)の東大阪事務所が今年度中に閉鎖されることになった。
 小型衛星用の本格的な実験装置を備え、関西の宇宙産業発展の起爆剤にと、期待されたが、同様の設備を導入する大学が増えたことなどから利用が減り、約10年で役割を終えることになる。
 この見出しはちょっと違うんじゃないかと思う。それはそれとして、CMにもなったので、覚えている人もいるだろう>まいど1号。その協力をしていたJAXAの拠点が閉鎖されたというお話だ。このニュースを聞いてすぐに思い出すのは、「日本ロケットの父」糸川博士が、松下幸之助氏に言われたという一言。
「糸川先生、そないなもん、もうかりまへんで。50年先の話や」(*1)
 つい最近になって、ようやく日本の宇宙産業も軌道に乗りつつある状態になったわけだから、松下氏の目は確かだったといえるのかもしれない。一方で、当時から松下グループが宇宙開発に協力的だったらどうなっていただろうと思わずにはいられない。
 話をまいど1号に戻そう。まいど1号に関連する活動は、下町の活性化とか、能力の高さとか、いろいろな思惑が絡んでいたんだと思う。それ自体は悪いことじゃないけれど、「やっぱり続かなかったか」という気持ち。
 読売新聞の記事では、大学などが設備を整え始めたこと(*2)も要因のひとつとしているけれど、やっぱり民間企業は商売だからね、食っていくためには何かしらの利益をえなくちゃいけないし、かといって投資をまったくしないというのも問題だし。当時としては人工衛星って、打ち上げ花火としてはよかったんだろうけど、じゃぁそれで何かに繋がるか、っていうと……。
 こんなサービスもあるけど、これがうまくいけば人工衛星の商業利用の道も広がるかなと。
 アメリカでは、2013年だけで重量10キロ以下の「超小型衛星」(Nanosat)が60機以上も打ち上げられていて、今後も大量に打ち上げられる見込み。すぐに超小型衛星を利用した本格的な商業活動も始まるだろう。
 日本はといえば、ウルグアイラウンドとか日米衛星調達協定とかの呪縛によって、衛星の商業利用という道がなかなか採算ベースに乗らないこともあって、今ひとつ。そもそもどんなことに利用するの?ってあたりからさまよっている印象だ。何か良いアイディアで、バーンといかないものかねぇ。あ、愚痴になっちゃった。


*1
http://www.isas.jaxa.jp/j/japan_s_history/chapter01/01/01.shtml
*2
私が大学生の頃は宇宙関連の学科を持つ大学なんてほんの一握りで、就職先も宇宙関連なんてすごく狭き門だった。大学で宇宙関連を学ぶ機会が増えることはうれしいことだが、出口(就職先)は当時よりもさらに狭くなっている状況があるので、誰もが希望できる仕事に就けるわけではないという問題も。

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