まいど1号の功罪

以前から運用資金難を指摘されていた「まいど1号」が引退(という用語が適切かどうかはおくとして)するそうです。

「まいど1号」資金難で早すぎる“引退” (読売新聞)

今年1月に打ち上げられた東大阪宇宙開発協同組合の雷観測衛星「まいど1号」の運用問題で、同組合は来月以降、管制を打ち切る方針を固めた。

 アマチュア無線による交信だけは可能といい、同組合は「管制をやめればいつまで持つか分からんけど、できるだけ長生きしてほしい」としている。

 まいど1号は、同組合と支援協定を結んだ宇宙航空研究開発機構が、衛星の位置や電力の監視、姿勢制御などの管制業務を担い、雷センサーや搭載カメラの操作も行ってきた。

 しかし、8月末で協定期限が切れ、自前の管制室を持たない同組合が運用を続けるには月150万円の経費を自己負担する必要があった。国や地元自治体の助成金を得る道を探ったものの、実を結ばなかったという。

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シャトルに延命処置

NASAがシャトル延命検討、米露関係悪化で「空白」回避へ(読売新聞)

 【ワシントン=増満浩志】米航空宇宙局(NASA)は、2010年に退役予定のスペースシャトルを、後継機が就航する15年ごろまで延命させる検討に入った。

 シャトルの打ち上げ基地があるフロリダ州の地方紙オーランド・センチネルなどが29日、相次いで報じた。

 シャトル退役後、米国が有人宇宙船を持たない空白期が5年間も続き、国際宇宙ステーションへの人員輸送をロシアの宇宙船ソユーズに頼るという現行計画には、以前から疑問の声が渦巻いていた。

 グルジア情勢などをめぐって米露関係が悪化する中、議会でシャトル延命論が一段と高まる可能性があり、NASAも検討を迫られた形だ。

 記事中にもあるが、背景にはグルジア紛争があるのははっきりしている。グルジアの件がなければ、人員はソユーズで物資はHTVでという構想だったのだろう。予算削減中のNASAとしては苦渋の選択だが、ISSプロジェクト全体から見ればこれで良かったのかも。
 次の有人往還機開発が、2015年までに終わるのかはちょっと危ない気がする。だから、小手先の延命処置ではなく、しっかりとした補強・補正策を練って欲しいな。

 それにしても、科学的な実験が政治に左右されてしまうというのは悲しい気もするが、反面、軍事や国威という面と切っても切り離せないのが宇宙開発でもある。そう考えると、日本は世界中でも希有な立場と言えるかもしれない。

 そんな日本だが、1年後には宇宙局が生まれるかもしれない。

宇宙基本法が施行、1年後メドに内閣府「宇宙局」設置へ(読売新聞)

 防衛目的の宇宙利用の解禁や、産業振興などを盛り込んだ宇宙基本法が27日、施行された。政府は同日、内閣官房に宇宙開発戦略本部事務局を設置し、開発戦略の骨格を示す「宇宙基本計画」の策定に向けて、本格的な作業に入った。

 同戦略本部の初会合を9月中にも開き、約1年間かけて、宇宙の開発、利用の基本方針や、政府の実施すべき施策を盛り込んだ宇宙基本計画を策定する。政府は、1年後をメドに内閣府に「宇宙局」(仮称)を設け、関連施策の推進体制を強化する。

 文部科学省の思惑一つで振り回されてきた宇宙開発が、少しは風通しよくなるのか、それとももっとひどくなるのか。現時点では何とも言えないけれど、局止まりではなく、庁、省への昇格し独自の予算を持てるようになればいいのだが。

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月関連のいくつかのこと

 5/20付けJAXAのプレスリリースによると、「かぐや」がアポロ着陸船のエンジン噴射跡を確認したそうです。

月周回衛星「かぐや(SELENE)」の地形カメラによるアポロ15号の噴射跡の確認について

 「地球の出」のハイビジョン撮影はインパクトがありましたが、こうした地道な成果があげられたこといいことですね。特に立体視地図が作製されていることと、アポロの痕跡がアメリカ以外の国によって確認されたことは大きいと思います。

 未だに「アポロは月に行っていない」という陰謀説を唱える人がいますが、これで納得してくれるでしょうか?「かぐやも嘘だ」などと言い出したら、日本に対する侮辱ですね。たしかに、「かぐや」のハイビジョン画像はCGかと思うほど精密ですが。

 「かぐや」の推進剤に余裕があれば、月の低軌道への投入も可能です。できれば残っているはずのアポロ着陸船の脚部を撮影してほしいものです。

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ハゲハゲ、うるせーよ

 もうこの歳になるとどーでもいいやと開き直ることもできるが、若い人の中には気にする人もいるのだろうなぁ。

唐辛子と大豆で育毛効果 名古屋市立大教授ら実証(東京新聞)

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スペースデブリ

 先日、中国がミサイルで人工衛星を爆破した。自分ところの衛星を自分で破壊したのだから関係ない、とはいかない。人工衛星を爆破したお陰で、大量のスベースデブリが人工衛星軌道上にばら撒かれた。軌道上には中国の人工衛星だけが存在するわけではなく、日本のみならず世界中の人工衛星が影響を受けることになる大問題なのだ。
 そうでなくても、スペースデブリはすでに宇宙開発における問題となっていたのに、中国は他国の迷惑なんぞお構いなしに新たなデブリを撒き散らした。日本が中国に対してクレームをつけるのは当然のことだ。

 にも関らず、トンチンカンな記事を載せたのが毎日新聞だ。以下、抜粋。

早い話が:星くずのブーメラン=金子秀敏

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視点がどこを向いているのか

 以前、はやぶさの記事で勘違い振りを発揮していたNIKKEI NETの清水正巳編集委員がまたやってくれた。

NET EYE プロの視点 日本の宇宙開発はノーベル賞を狙っているか(12/20)

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冥王星が消えるわけじゃない

プラハで行われたIAUの会議で惑星の定義が決定、それに従って冥王星は惑星ではなくなりました。でも、冥王星自体がなくなる訳ではないので、惑星ではない別の天体分類が必要になってきます。「dwarf planet」というのが、新しい冥王星の(暫定的な)分類です。
まだ和名の正式名称は決まっていませんが、メディアでは「矮(わい)惑星」なんて呼び方が出ています。なにせドワーフですから、日本語に直訳しちゃうと差別語になっちゃう可能性が高い(^_^;)ので、矮惑星あるいは矮小惑星といったあたりで落ち着くのではないでしょうか。つまらないけど。

ドワーフがいるなら、この際だからホビットとかフェアリーとかも作ったらどうか?フェアリー天体。なんか幻想的~なんて思ったら、ファンタジー脳になってますよw

ついでに、といっては語弊がありますが、これまでエッジワース・カイパーベルト天体と呼ばれてきた天体は、海王星軌道外の天体として「トランス・ネプチュニアン天体」と呼ばれるようになります。冥王星は、トランス・ネプチュニアン天体の代表例ということになります。

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タイタンに降る雨

ホイヘンス探査機から送られてくるデータで、これまでの土星の姿が書き換えられています。

ネイチャー誌に掲載されたレポートでは、土星の衛星タイタンに降下した際、メタンの霧雨を確認したとのこと。また、北極付近には、液体メタンの湖(らしきもの)も観測されています。

Titan: swimming in the rain - Signs of lakes, flash floods, storm clouds and drizzle seen on Saturn's moon.

液体メタンの湖に降るメタンの霧雨。叙情感たっぷりです。

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きらりと輝く空の……

日本の航空宇宙研究に対する予算というのは、限られています。その限られた中でも先日の「はやぶさ」のように着実に成果を出しているわけで、日本人の技術はすごいと世界に向けて胸を張れるのです。あまり知られていないけど。
たとえば、こんなのもそのひとつ。

宇宙利用推進本部:Satellite Navigator

現在のメインは、衛星間光通信衛星「きらり」こと「OICETS」です。6/9には、ドイツ航空宇宙センターとの光通信実験(ダウンリンクのみですが)に成功しています。

こうした技術が積み重なることで、将来は全地球をカバーする衛星間光通信網ができるかもしれません。たとえば、太陽観測衛星と気象衛星をリンクして、太陽バースト発生時に気象がどのように変化するかを地上を介さずに解析するとか。
電波のように拡散しないので、傍受される可能性は低くなりますし、まぁ、この辺は軍事関係者は注目するところかもしれませんが……。

レーザー通信は天候に影響されやすいので、個人的には地上とのリンクよりも宇宙空間での利用が中心になる技術だろうと思っています。国際宇宙ステーションと一緒にうまく実験できたらおもしろいなぁ。

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JAXAでインタビュー

今日は午前中から、東京のJAXAでNASAのMS(ミッション・スペシャリスト)として認定された星出氏、山崎氏、古川氏にインタビュー取材。

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これはインタビューの席にセッティングしたISSの模型(^_^;)

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宇宙飛行士を目指した理由や訓練の様子などを伺った。インタビュー記事は、サイエンスウェブ5月号に掲載予定。

今回は動画の撮影も行った。ウェブ上で公開できるようにしたいなぁ。

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